ミネソタの多国籍な仲間たち アメリカ★サラダボウル絵日記

アメリカの中でも移民の受け入れに積極的なミネソタ。
そのミネソタでの日常などを描きます。

タグ:アップタウン

前々回に出てきた、銃の乱射事件があった
ミネソタのアップタウンについてです。

アップタウンが出てきた回は→ここ

今回は、アップタウンが
コロナと暴動前にどんな街だったかを
個人的な思い出を通して。


6月21日にアップタウンで
銃の乱射事件が起きたのは
個人的にはショックだった。なぜって━━━

■アップタウンの思い出(1)■1コマ目
↑ このお店、銃撃事件のテレビのニュース映像に映ってた。

■アップタウンの思い出(1)■2コマ目

■アップタウンの思い出(1)■3コマ目

友人とまったりできる場所を求めて
ハッピーアワーのお店に行き着いた結果だった(笑)。

アップタウンは英語学校があったダウンタウン
(オフィスビルが多い)と違って、湖に近くて
開放的なこともあり居やすかった。
学校からバスで10分もかからないこともあり、
また女子の多くが当時アップタウン周辺に
住んでいたこともあり、よく通った。

特に、数年前の夏は、英語学校帰りに
とにかくよく飲みに行った。

■アップタウンの思い出(1)■4コマ目

■アップタウンの思い出(1)■5コマ目


もんなそれぞれの事情があって
アメリカに来たけれど、英語に不自由が
あるので英語学校(ESL)に通っていたわけで。

その期間は、オトナだけどみんなして
遊び倒していても家族が文句を言わない
という、オトナになって
手に入れた学生の夏休みみたいな時間でした。

そういう時間を過ごした場所だったので、
そこでの乱射事件はショックでした。


    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆


コロナ前にも、銃の発砲事件はミネソタにもありました。
ニュースを見ていたら「なんか、週に一回は誰かが
ミネソタで銃を撃ってるよね〜」と思ってたくらい。

「やっぱり普通の人が銃を持ってるから、
持ってなければ殴り合いで済んだところを
撃っちゃうのかなあ…」なんて思ってました。

でも、あくまで「発砲」事件で、いつも死者が
出るわけではなかったし、今回のように
12人もの人が撃たれるというのは
私がミネソタに来て以来、ミネソタでは
聞いたことがありませんでした。

その後も、銃での死傷者が出る事件が
毎晩のようにどこかで起きています。
今まで聞かなかった車の窃盗団も
組織的に車を盗んでいるみたいだし、
本当に早く落ち着いてほしい。



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「ミネソタの暴動」というタイトルで
15回書きましたが、今回から
「ミネソタの暴動のあと」というタイトルで
書くことにしました。

治安は戻らないので「落ち着いた」とは
決していえませんし、さっきも
I-94という高速道路をブロックしての集団抗議活動が
行なわれているというニュースが流れていたので、
まだまだジョージ・フロイド事件から始まった
一連の動きが終わったとは言えないと思いますが、
放火などの暴動については聞かなくなったので
「あと」ということで。

たぶんここからは、これまでのマズかった
システムをどう変えていくか、どこまで
変えていくのかという問題だと思います。


ミネソタの暴動について、最初から読みたい方は→ココ


■暴動の後(1) 綱引き失敗■1コマ目
■暴動の後(1) 綱引き失敗■2コマ目
■暴動の後(1) 綱引き失敗■3コマ目

それだと少なく提案した方が
「うちの政党の言い分がほぼ通りました!」と
有権者にアピールして
自分たちのお手柄にしちゃうんだろうか。

11月に選挙があるから…とテレビで解説されていた。

■暴動の後(1) 綱引き失敗■4コマ目
私にとってはミネソタで一番馴染みのある街なので、
ニュース画像に映っている店がどの店かわかるレベル(泣)。

■暴動の後(1) 綱引き失敗■5コマ目

 このころ、アメリカ各地でBLMの抗議活動と共に、
銅像を引き倒すという活動が行われていました。
歴史上の人物だったり、何かの記念で
銅像が建てらてていたけれど、
人種差別主義者だったとか、
人種差別が残る今のシステムを作った等の理由でした。

ミネソタでも、ミネソタ州議会議事堂の
敷地内にあった
のコロンブス像が引き倒されました。
(コロンブスとその後に続いた者たちが、
アメリカを「発見」した後に行った残虐行為が
問題になっています)

また、メジャーリーグのツィンズは自主的に
ホーム球場であるターゲット・フィールドから
元オーナーの銅像を撤去しました。
1978年にそのオーナーが行った人種差別的な演説が
理由だそうです。

この銅像は球場の外側に立っていたため、
それを撤去することで「すべての(野球)ファンと
従業員に、(この球場は)安全で
(自分たちは)歓迎されていると感じてほしい」
ということだそうです。



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予告しておきながらそのままになっていたので、
今回はミッドタウンについて書きます。

なお、なんの話かわからないという人は、

ミネソタの暴動について ①は→
ココ
アップタウンを飾る絵(1)は →ここ


ただ、この先については、内容の性質上
ここから先をご覧になるかどうかは
ご自身でご判断ください。

なぜかというと、ミネソタの一連の暴動で
放火された建物は150軒以上、
中でも放火が集中したのは、
ミッドタウンのあるサウスミネアポリスと
セントポールでした。

幸いにして放火自体では死傷者は出なかった
と言われているものの、
これだけの数の建物の大半が焼け落ち
瓦礫の山となっている光景は、あなたにとって
震災や他の辛い光景を想起させてしまうかもしれません。

というわけで、以下は

わおり 閲覧ご注意ください

まずは位置関係から。

ミッドタウンは、アップタウンと比べて、
事件が起きた場所()に近い場所です。
アップタウンからはE・レイク・ストリートという
メインストリートをまっすぐ東へ、
通常なら車で5〜7分程度の場所です。

そこからまっすぐ南に下ると、
ジョージ・フロイド事件が起きた場所()になります。

地図 アップタウン~ミッドタウン②


私がミッドタウンに足を踏み入れたのは、
放火から3週間以上経ってからのことでした。

どういう状態かわからないので、メインストリートは避けて
何ブロックか奥まった場所に駐車して徒歩で向かいました。

ここからは、写真で。

奥の方に見えているのがミッドタウンの
ランドマークの建物ですが、写真の中ほど、
建物が瓦礫となって、フェンスで囲まれています。

IMG_7098

視線を左側奥に投げたら━━━
IMG_7123
ここのコンクリの上にも何か焼けて撤去された跡が。

さらに、建物と建物の間に焼けた自動車が何台も。
IMG_7099

IMG_7101
奥の壁、焦げている様に見えます。

IMG_7103
通りの向かい側の建物も無くなって、写真では
うまく撮れていませんが地面に大穴が開いていました。
(ミネソタは地下室がある建物が多いため、
建物が無くなってしまうと地面に大穴が開く)

↓ミッドタウンのランドマークのビル。
IMG_7105

よく見ると、手前の建物が瓦礫になっている上、
さらに右の建物も放火されていました。

IMG_7104
別の角度から。↑↓
IMG_7106
よく見ると、2階の窓の中、天井が落ちたのか空が見えています。

シカゴ・アベニューの向かいも━━━
IMG_7108

IMG_7109
↑ ここなんか、個人経営のネイル・サロンっぽいのに、
取るものもないだろうになんで放火したんだろう。
もう、無差別攻撃だったとしか思えない。

IMG_7110
なんのお店かわからなくなってしまっているところも多い。

E・レイク・ストリートの方も━━━

IMG_7112

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隣りの建物は無事だったみたいだけど、板でバリケード。↑
IMG_7116
" WE ARE OPEN(お店は開いていますよ)"と
板に書かないと、営業中かわからない。

青地に白い星なので、ソマリア料理のレストランのもよう。

他の建物も、板で延々とバリケード。
IMG_7114
ミッドタウンには、アップタウンのような
華やかな板絵は描かれていない。スプレーなどでメッセージ
文字が書かれているか、何も書いていないか。

唯一目に入ったのはこれ。↓
IMG_7122
巨大なビニール(?)の横断幕のような素材に描いて
建物の壁に吊ってある。

ミッドタウンの、E・レイク・ストリートと
シカゴ・アベニューの交差点。↓
IMG_7121
3週間以上たってミッドタウンの中心地がこの状態のまま。

アメリカのコロナはまだまだ拡大中だし、
そのせいで経済状態も悪化しているし、
ミネソタの治安も悪化したままだし
…というわけで、元に戻るにはしばらくかかりそうです。


IMG_7119

シカゴ・アベニューを「ジョージ・フロイド・アベニュー」と
貼り替えていく動きがあるようです。
IMG_7119


……本当に、少しでも前進してほしい。



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今回は、ミネアポリスのアップタウンの
板に描かれた絵の続きです。

なお、なんの話かわからないという人は、
ミネソタの暴動について ①は→ココ

アップタウンを飾る絵(1) →ここ


アップタウンの板絵には、
ミネアポリス(MPLS)やミネソタへの愛にも溢れてる。
IMG_7040

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以下の3枚は連作で、
1955年ごろからアフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者
だった
キング牧師(MLK Jr.)の言葉の引用。
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こちらも右がキング牧師の言葉の引用。↓IMG_7048

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真ん中に、ジョージ・フロイドや
フィランド・カスティーロの名前がある。

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「世界を変えよう」というガンジーの言葉。

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キング牧師とともに黒人解放運動をした女性だそう。
キング牧師は1968年に39歳で暗殺されたけど、
彼女は
2014年に86歳で亡くなったそう。

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ジョージ・フロイドは ”Gentle Giant (優しくて大きなひと)” だったそう

IMG_7084
人種差別のある社会では、人種差別主義者でない
だけでは十分でない。我々は反・人種差別主義者に
ならなければ、と書いてある。 

IMG_7086
「パパは世界を変えた」という、 
ジョージ・フロイドの6歳のお嬢さんの言葉。 

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ここから下は、アートだけじゃないので、
少しでも嫌な気持ちになりたくない人は
閲覧注意。現実だということで載せます。

IMG_7042
「あなたの意見に耳を傾けるよ」と
書かれたメッセージがスプレーで消されてるように見える 


IMG_7092
こっちも。 

IMG_7097
「黒人の命が重要」なときは全ての人種の命だって重要だ、
と書かれてる。 


放火で、奥の建物部分が焼け落ちたガソリンスタンド。
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IMG_6965

その向かいあたりのお店のバリケードの板には
「燃やさないで」と書かれている。

IMG_7205
この日本食レストランは、破壊を受けたあと
撤退を決めたと発表された。

実はこの写真を撮ったしばらくあとで、私は
よりジョージ・フロイド事件があった場所に
近いミッドタウンにも行ってみたんだけど、
そちらはまるで状況が違った。


アップタウンはここ。↓ ミッドタウンはこのあたり。↓ 
地図 アップタウン~ミッドタウン


━━━ミッドタウンについては、
また別に書きます。



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※タイトルを変更しました

今回は、ミネアポリスのアップタウンの
板に描かれた絵(各店舗が、ガラスを割られたり
不法侵入されて物を盗られるのを防止しようと
窓ガラスやドアの外側に張った板に描かれた絵)を
お見せしようと思います。

なお、なんの話かわからないという人は、
ミネソタの暴動について ①は→ココ


IMG_7034
BLMは、"Black Lives Matter" の略。↓↑
IMG_6959

アップタウンは、ジョージ・フロイド氏が
命を落とした場所からはミッドタウンを挟んで
いるので少し遠いけど(車で10分程度)、
サウスミネアポリスでは一番繁華な地域です。

地理的関係はこんな感じです。 ↓

地図 アップタウン~ミッドタウン

なので、例の5月27日(水)、
最初の大放火が起きた夜に、比較的被害は少なかった
━━━とはいえ、それなりに被害を受けた場所。
なのでやはり板を張っているお店が目立ちます。

私にとっては、3月半ばから始まったステイ・
ホームがなければ、ときどき訪れていた街でした。

IMG_7032
「私は脅威じゃないよ」と左側に書いてある。

右側は警官の手によって亡くなった黒人たち。
一人を除いて、これまでブログに登場しました。
ブログには初登場の、真ん中の Rice は、
オハイオ州クリーブランドで20141122

エアガンを手にしていて

警官に打たれて命を落とした12歳の少年。

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例えば、こうやって交差点で信号待ちしていて━━━
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交差点を渡って近づくと━━━

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こんな風に絵が目に入ります。

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残念ながら真ん中のアルファベットが読み取れないなあ。

絵の上には、「人間らしさが勝つよ。
警察のやりすぎは終わる。
今が変わるときだよ」と書いてある(意訳)。

IMG_6974
「人類という種としての進化のときだよ」と書いてある。


そんなポジティブなメッセージの中、
こんな光景も。↓
IMG_6961
焼け落ちたガソリンスタンド。
ミネソタにはコンビニがない(たぶん。見たことがない)
ので、町のコンビニ的な扱い。

IMG_6965
      「燃やさないで」という看板。↑

IMG_6972
ときどき友人と行っていたお店がこんな風にバリケードを
しているままなのは悲しい。
板に"OPEN(お店は開いてますよ)" と書かなければ、
バリケードを張っているので閉店にも見える状態。

    ☆     ☆     ☆     ☆

数年前からこちらのFOX9というテレビ局で始まった
「911」という番組があります。
消防隊員と救急隊員、それに911のオペレーター
(110番と119番の両方を1つにした電話番号で
緊急通報を受ける役目のひと)を主人公にした番組です。

この「911」のシーズン3第5話 "Rage" を
6月15日(月)、FOX9は再放送しました。

初回放送は少し前でしたが、
黒人の父子が夜間に車に乗っていたら
白人警官に呼び止められて…という、
このタイミングで再放送する意味を
考えさせられる内容でした。

ご興味のある方はぜひ。

(以下、番組内容のネタバレなので
ネタバレが困る人は
目に映しても読まないでください)

その話の中で、
黒人の父親がまだ小学生くらいの息子に
「アメリカで黒人男性として生き残るための心得」
みたいなものを教えるシーンがありました。

同じようなこと、他でも読んだ(聞いたのかも)
ことがあります。出典を忘れてしまったのですが。

黒人の少年が、いつものように白人の友人と
遊んでいた。夕方にオモチャの銃を手に持って。

そうしたら、父親が慌てて少年を止めた。
「おまえの白人の友だちはいい。でも
おまえはそういう遊びをしてはダメだ」。

そういうことを教えなければいけない
お父さんの気持ちを考えるとちょっと胸が詰まる。



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